有効求人倍率とは、1人の労働者に対して何社の求人があるかを示すものです。2017年の全業界を合わせた有効求人倍率は約1.22倍でした。この場合は1人当たり、約1社の採用があると言えるでしょう。

介護業界のみに絞った有効求人倍率は、2017年で約3.15倍となっています。この数字は他の業界と比べると突出しています。ではなぜ、介護業界の倍率が他業種に比べて高いのでしょうか?その理由は、「多忙なのに低賃金」というネガティブなイメージが若者に根付いてしまっているからです。

また、「介護業界で働きたくても資格がない」という理由で他業種に就く人も少なくありません。そのため、見方によっては介護業界の方が就職しやすく、将来的にも他業種より有利と言えます。また、採用してもえる求人が多いことで、自分の働きたい会社が選べるというメリットもありますし、少子高齢化と囁かれる現代において、介護業界がなくなることも考えにくく、非常に魅力があります。

IT関連や事務系の職業は人気ですが「長期的に働くことが可能か」と疑問視する声が聞かれます。このような業種はAIや人工知能の導入によってすぐに代替できるため、将来的に減少するとも言われているようです。

有効求人倍率と将来的なニーズを踏まえると、介護業界は比較的良い求人となっていることが上記の点からも分かると思います。人材を求めている介護施設の中には、働きながら資格が取れるところもあるので、資格がない場合でもチャンスはあります。

採用される会社が多ければ、待遇や保障が充実した職場を選択できるので、関心のある方はじっくりと有効求人倍率のデータと介護の仕事についてリサーチしてみると良いかもしれません。